サッカー好きな人なら、サッカーがフットボールとも呼ばれていることを知っていると思います。しかし、サッカーとフットボールはそれぞれどういう由来がある言葉なのでしょうか?
今回は“soccer”と“football”のそれぞれの語源や由来について紐解いていきます。
soccerとfootballは同じもの

まず、soccerとfootballはまったく同じスポーツを指します。
もともとサッカーは、イギリスで “football” と呼ばれていました。足でボールを扱う遊戯なので“football”と呼ばれていたわけです。わかりやすいですね。
ご存知の通り、“football” はボール1つあればできますから、イギリス各地で行われていました。
そのうちに、いろいろなローカルルールが乱立していきます。中には、手を使ってOKだったり、タックルもしてよいという、今のラグビーにつながるような“football”もありました。
そうした事態から“football”のルールを統一するために、協会が設立されました。
そして、“football” は、正式名称が “Association football” になりました。(Associationは「協会」という意味です)
さらに、海を渡り、“football” はイギリスを離れ、アメリカ大陸にも伝わりました。
ご存知の通り、アメリカでは別の”football”が大変人気です。そう、“American football”です。アメリカでは“football”と言えばアメフトを指します。
アメリカ人は、サッカーを“football” と呼んだのでは、“American football” と区別がつきにくいので、別の呼称に変更する必要性を感じていました。

そこで、“Association football”のAssociationから“soc”を取り、「〜する人」を意味する“er”をくっつけて“soccer”と呼ぶことにしました。

こうして、サッカーはイギリスでは“football”と呼ばれ、アメリカやカナダでは“soccer”と呼ばれるようになったわけです。
世界的にはsoccerと言わない
北米以外では、サッカーを“football”と言います。実際、国際サッカー協会の「FIFA」も、正式名称は“International Federation of Association Football”です。
soccoerという呼称は、アメリカの都合で付けられた呼称なので、ヨーロッパ諸国の人の中には、不愉快に感じる人もいるので注意しましょう。イギリスなどのヨーロッパの人からしたら「サッカーじゃねえよ。フットボールだよ。」と思うのも当然ですね。
日本で学ぶのは、アメリカ英語なんだということを改めて実感するお話でした。